チェルフィッチュの〈映像演劇〉が再び。札幌で滞在制作を行なった新作を発表

2016年に初めて上演されたチェルフィッチュの〈映像演劇〉。今回、札幌文化芸術交流センター SCARTSで、その新作を発表する演劇公演/展覧会「風景、世界、アクシデント、すべてこの部屋の外側の出来事」が開催される。会期は7月14日〜8月1日。

「『渚・瞼・カーテン』チェルフィッチュの〈映像演劇〉」(熊本市現代美術館、2018)の展示風景 Photo by Masaki Miyai


 演劇カンパニー・チェルフィッチュを主宰する岡田利規と、舞台映像デザイナーの山田晋平が取り組む新しい形式の演劇である〈映像演劇〉。その新作を発表する展覧会「風景、世界、アクシデント、すべてこの部屋の外側の出来事」が、札幌文化芸術交流センター SCARTSで開催される。会期は7月14日~8月1日。

 岡田は2016年の「さいたまトリエンナーレ」で、初めて演劇と映像を融合させた手法を実践し、〈映像演劇〉と命名。18年には熊本市現代美術館で展覧会を開催し、タイトルに掲げた「渚・瞼・カーテン」という3つの言葉に共通する「こちら側とそちら側を分けてしまっているもの」をテーマに作品を制作した。

「『渚・瞼・カーテン』チェルフィッチュの〈映像演劇〉」(熊本市現代美術館、2018)の展示風景 Photo by Masaki Miyai

 〈映像演劇〉では「フィクションの空間が立ち上がるためにどのようなコンセプトで、どういう内容で、どう投影するのかを考えること」が重要だと言う岡田。新型コロナウイルスの影響で展覧会の会期は延長となり、当初予定していた会場が変更となったが、かえって時間をかけて3月上旬から場所と向き合いながら演出を行うことができたという。

 本展は、4本の〈映像演劇〉によって構成される演劇公演であり展覧会。会場で上演/展示されるのは、スクリーンなどに投影された等身大の役者の映像だ。映像であるからこそ、観客は役者に接近したり凝視したりと、通常の演劇とは異なる鑑賞の仕方をすることができる。

 また今回は、モノローグ(独白劇)ではなくダイアローグ(対話劇)にフォーカス。役者の演劇と観客の想像力が合わさって「フィクション」が発生する瞬間に立ち会い、演劇と映像、ふたつの領域を同時に経験することができるだろう。

「『渚・瞼・カーテン』チェルフィッチュの〈映像演劇〉」(熊本市現代美術館、2018)の展示風景 Photo by Masaki Miyai

編集部

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