フランス・パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで、シンディ・シャーマンの展覧会「回顧展(1975-2020)」が開催される。さらに、シャーマンの協力のもと、フォンダシオンのコレクションから厳選した世界各国のアーティストの作品を展示する「Crossing views(交錯する視点)」も同時開催。会期は2020年4月2日〜8月31日。
シャーマンは1954年アメリカ生まれ。自身を被写体としたセルフ・ポートレートで知られており、1950〜60年代の映画女優に扮した「Untitled film stills」(1977〜1980)は、代表的なシリーズのひとつ。2016年には高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞している。
今回の回顧展では、1975年から2020年までの170作品、300点以上を展示。「Untitled film stills」をはじめ、「Rear Screen Projections」「Disasters」「Society Portraits」といった代表作の展示とともに、2010年代初期の作品や、男性の姿やカップルをとらえたの姿をとらえた新シリーズ、未発表の作品にもスポットを当てる。
同時開催されるコレクション展「Crossing Views」では、シャーマンの協力のもと、フォンダシオン所蔵のコレクションから作品を厳選して展示する。クリスチャン・ボルタンスキー、ルイーズ・ブルジョワ、ダミアン・ハースト、ピエール・ユイグ、ヴォルフガング・ティルマンス、アンディ・ウォーホルといったアーティストの作品約60点を紹介。絵画、写真、彫刻、動画、インスタレーションなど多岐に渡るジャンルの作品を、シャーマンの作品と呼応させる。
シャーマンのこれまでの足跡をたどるのみならず、初公開のものも含めてフォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションを楽しめる同展。パリを訪れた際にはぜひ立ち寄りたい。