一般社団法人日本現代美術商協会(以下CADAN)による初の主催企画展「CADAN : 現代美術」が、2020年2月15日、16日に寺田倉庫B&C HALL(東京・品川)で開催される。
CADANは、日本の現代美術の発展に寄与することを目的として2015年に設立された非営利の業界団体で、現在38のギャラリーが参加している。今回の「CADAN : 現代美術」には、そのうちの30ギャラリーが出展する。
本展は、往来のアートフェアとは異なり、純粋に「現代美術」を見るという原点に立ち返ることを目的に、キュレーションをベースとした展覧会となる。また、会期中は会場にてアーティスト、キュレートリアル、コレクション、アートをサポートする企業や団体をゲストを迎え、15日、16日に各2回ずつトークイベントを開催する。
2月15日14時〜15時30分は「現代美術の新しいプラットフォームとは」と題し、片岡真実(森美術館・館長)、遠山正道(株式会社スマイルズ・代表取締役社長)、渡部ちひろ(公益財団法人現代芸術振興財団・ディレクター)が登壇。現代美術のプラットフォームの状況と、今後の活動のビジョンを語る。
同日18時〜19時30分は「僕らの芸術時代 1980 年代生まれのアーティスト」をテーマに、蔵屋美香(国立近代美術館・企画課長)と、80年代生まれの同世代のアーティスト(岩名泰岳、榎本耕一、片山真妃、題府基之、髙山陽介、福永大介)を招き現在のアーティストの事情を考察する。
2月16日の14時〜15時30分のトークは「コレクションと思考」をテーマにローゼン美沙子(MISAKO & ROSEN代表)がモデレーターを務める。田口美和(タグチ・アートコレクション)、深野一朗(公認会計士税理士、アートコレクター)、小山登美夫(小山登美夫ギャラリー代表 日本現代美術商協会代表理事)が登壇し、多彩なコレクションを写真とともに紹介しながら、そこに込められた思考と意図をディスカッションするという。
同日17時〜18時30分には「キュレートリアル・アーティスト・コレクティブ」と題した、インディペンデントキュレーターの兼平彦太郎がモデレーターを務めるトークが開催。近年増えてきたアーティスト・ラン・スペースや、キュレーション特化型のアートスペースなど、コマーシャルギャラリーとは異なる活動を紹介。登壇者は磯谷博史(アーティスト、元statements共同ディレクター)、大坂紘一郎(キュレーター、ASAKUSA・ディレクター)、COBRA(アーティスト、XYZ Collective・ディレクター)、高見澤ゆう(アーティスト、4649・ディレクター)。
確かなキュレーションによって選ばれた作品に触れられるだけでなく、多彩なゲストの知見から現代美術の状況を展望できるトークイベントも開催される本展覧会。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。展覧会に参加するギャラリーは以下のとおり。
ANOMALY、HAGIWARA PROJECTS、imura art gallery、Yoshiaki Inoue Gallery、タカ・イシイギャラリー、Yutaka Kikutake Gallery、小山登美夫ギャラリー、MEM、MISAKO & ROSEN、MORI YU GALLERY、NANZUKA、TARO NASU、nap gallery、nca | nichido contemporary art、KOTARO NUKAGA、Gallery OUT of PLACE、Satoko Oe Contemporary、SCAI THE BATHHOUSE、MISA SHIN GALLERY、Takuro Someya Contemporary Art、スプラウト・キュレーション、STANDING PINE、TALION GALLERY、東京画廊、タグチファインアート、YUKA TSURUNO Gallery、WAITINGROOM、XYZ collective、ギャラリーヤマキファインアート、KAYOKOYUKI。