モードと香水瓶の軌跡をたどる。ポーラ美術館で「モードとアートの香水瓶―ポワレ、 スキャパレッリ、 ディオール」展をチェック

箱根のポーラ美術館では、「シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、 エルンストと日本のシュール」展の関連企画として、 「モードとアートの香水瓶―ポワレ、 スキャパレッリ、 ディオール」展が開催されている。会期は2020年4月5日まで。

 

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 箱根のポーラ美術館では、開催中の「シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、 エルンストと日本のシュール」展の関連企画として、「モードとアートの香水瓶―ポワレ、 スキャパレッリ、 ディオール」展が行われている。会期は2020年4月5日まで。

 本展は、香水瓶約80点に絵画、広告等の資料を加え、シュルレアリスムが世界で展開した1920年代から1940年代にかけて制作された香水瓶に焦点を当て、20世紀から現代までの香水瓶の軌跡をたどるもの。

 フランスでは、ファッションデザイナーのポール・ポワレが1908年に創設した香水ブランド「ロジーヌ香水」を発端に、オートクチュールメゾンが香水を販売しはじめ、1920年代には各メゾンの世界観を演出するために香りが重要な役割を担うようになった。多くのメゾンが香りはもちろん、ボトルの形にも工夫を凝らし、ルネ・ラリックやシュルレアリストなど、同時代の芸術家たちもその造形に携った歴史がある。

香水瓶「1925」 1925 ロジーヌ(ポール・ポワレ主宰)

 本展では、メゾンの世界観を表現した香水瓶を、芸術家たちが手がけた作品とともに展示。会場は、「オートクチュールメゾンによる香水のはじまりと発展」「20世紀における香水メゾンの戦略」「モードとシュルレアリスムの出会い」「戦後から現代へ続く香水瓶」の4章で構成されている。

 ダリをはじめとするシュルレアリスムのメンバーと親交を持ち、その前衛的な表現を取り入れたエルザ・スキャッパレッリ、ボトルデザインが定番として発表当時から現代まで続いているクリスチャン・ディオールなどの香水瓶が並ぶ本展。ファッションの新たな表現媒体として発展した香水瓶とアートの出会いに注目だ。

香水瓶「パリ、 クリスマス用」 1940頃 コティ
ルネ・ラリック 香水瓶「ダン・ラ・ニュイ(夜中に)」 原型制作:1924 ウォルト

編集部

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