モードとアートの香水瓶―ポワレ、 スキャパレッリ、 ディオール

　ポーラ美術館は、「シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本のシュール」展の関連企画として「モードとアートの香水瓶―ポワレ、スキャパレッリ、ディオール」展を開催。シュルレアリスムの最盛期にあたる1920〜40年代にかけて制作された香水瓶に焦点を当てる。

　フランスでは、ファッションデザイナーのポール・ポワレが1908年に創設した「ロジーヌ香水」を発端としてオートクチュールメゾンが香水の販売を開始。20年代には各メゾンの世界観を演出するために香りが重要な役割を担うようになった。多くのメゾンは香りだけでなく瓶のかたちにも趣向を凝らし、ルネ・ラリックやシュルレアリストなど同時代の芸術家たちもその造形に携わった。

　本展では、メゾンの世界観を表現した香水瓶から、芸術家たちが手がけた作品を中心に紹介。ラウル・デュフィとテキスタイルのデザインなどでコラボレーションしたポワレを起点に、ダリやシュルレアリスムのメンバーと親交を持ち、その前衛的な表現を採用したエルザ・スキャパレッリ、そして香水の定番として現代まで続くクリスチャン・ディオールの香水瓶約80点が並ぶ。

　また絵画、広告などの資料も加えて展示。ファッションの新たな表現媒体として発展した香水瓶とアートの出会いをひも解く。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、3月28日、29日は臨時休館。今後の状況によって内容を変更する場合あり。最新情報は公式ウェブサイトまで。