佐藤翠「Diaphanous petals」

　ポーラ美術館のアトリウム ギャラリーで若手芸術家を紹介する「HIRAKU Project」の第10回では、画家・佐藤翠の個展が開催される。

　佐藤は1984年愛知県生まれ。2008年名古屋芸術大学美術学部絵画科洋画コース卒業、10年に東京造形大学大学院を修了し、平成29年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてフランスに滞在。13年のVOCA展で大原美術館賞を受賞した。

　ドレスやハイヒールが整然と並ぶクローゼット、色彩豊かな花々や果物。佐藤は、一貫して女性的なモチーフにこだわりながら、正面観を意識した構図、油彩やアクリルを用いたコントラストの強い色彩表現、そして身体性を感じさせる力強い筆のストロークによって、具象と抽象の間を揺れ動く独自の絵画表現を追求してきた。
　
　本展では新作6点を発表。ガラス壁から自然光が差し込む開放的なポーラ美術館の展示空間にインスパイアされた佐藤が、閉ざされた室内を暗示する色彩表現を用いた従来の「クローゼットシリーズ」から一転し、光あふれるショーウインドウを描いた大作など、新たな展開を見せる。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、3月28日、29日は臨時休館。今後の状況によって内容を変更する場合あり。最新情報は公式ウェブサイトまで。