中国に生きる若者のリアルを描き出す。写真家リン・チーペン a.k.a. No.223の日本初個展がAKIO NAGASAWA GALLERY AOYAMAで開催
主にフィルムカメラを用いて撮影し、現代中国の若者の日常生活や文化を描き出す写真家、リン・チーペン a.k.a. No.223の日本初個展が、東京・青山のAKIO NAGASAWA GALLERY AOYAMAで開催される。会期は6月21日〜7月27日。
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林志鵬(リン・チーペン)a.k.a. No.223は、1979年中国広東省生まれ。現在は北京に拠点を置く写真家でありフリーランスライターだ。
2003年より自身のブログ「North Latitude 23」を開設し、毎日写真と短文を発表してきたリン。そのブログは当時から注目を集め、リンはウェブコミュニティにおいて有名な存在となった。デビュー以降は自費出版を含め10冊の写真集を出版してきたほか、近年はベルギーやパリ、ベルリンなどヨーロッパを中心に作品を発表。中国の現代写真を代表する写真家として知られている。
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「No.223」は、リンがウェブ上で使っていた通称であり、ウォン・カーウァイ監督作品の映画『恋する惑星』(原題:重慶森林、Chungking Express)の登場人物「警官223号」から採用したものだ。親しい友人や自身を取り巻く人々の姿を、主にフィルムカメラを用いて撮影し、現代中国の若者の日常生活や文化を描き出すリンの写真作品。一連の作品群は、ウォン・カーウァイ監督作品のように孤独を抱えたミステリアスな人物やモチーフが登場し、詩的な雰囲気を漂わせる。
それらのスナップ写真は時折エロティックに見られることがあるが、リンは故意にそのようなシーンを撮ろうとしているのではなく、セックスは若者の日常であり大切なことだと考え、食べることや眠ることと同じととらえているために生み出される表現だという。
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性的表現に関して規制の厳しい中国において、本名ではなく「No.223」というハンドルネームを使用して活動を行ってきたリン。北京では、公共の場でヌード写真を見せることは禁止されているものの、リン自身はアートシーンではそのような表現について開かれていると感じるため、中国で活動を続けることは困難ではないと考えているという。
今回、リンの日本初個展「223@Akio Nagasawa Gallery Aoyama」が、東京・青山のAKIO NAGASAWA GALLERY AOYAMAで開催される。本展では、初期の作品から近作まで約70点のプリントを展覧することができる。会場では、リンのサインが入った最新写真集「Flowers and Fruits」(T&MProjects)も販売。この機会にぜひチェックしたい。
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