日本現代美術を代表するアーティスト・名和晃平による個展「Vessel」が、韓国のアラリオギャラリーソウル|RYSE HOTELで開催されている。本展は、2012年に同ギャラリーで開催された名和の個展「Kohei Nawa - TRANS」以来、7年ぶりの韓国での個展となる。
本展では、大規模な劇場の舞台に設置された「Vessel」シリーズをはじめ、名和が2018年にパリのルーヴル美術館で発表した《Throne》に基づいた作品など、約30点の新作が展示されている。
ハイライトである「Vessel」シリーズは、名和がベルギーのコリオグラファー、ダミアン・ジャレと共同で行った公演の一環として制作されたもの。メディアの可能性を探ることに加え、パフォーマンスやダンス、演劇、サウンド、ビデオといったジャンルの限界を乗り越えるという、名和の20年におよぶ持続的な模索を示している。
また本展では、長さ30メートル、幅4.5メートルのステージが、すべての彫刻作品を展示するために特別に制作された。それにあわせて、サウンドアーティストの原摩利彦によるサウンドスケープも同時に上演されている。
人体の強度をとらえた彫刻や舞台の空気を満たした音楽をチェックしたい。