透明なガラスビーズやプリズムシートなどの素材を用いて彫刻の固定概念を打ち破る作品を発表してきた彫刻家・名和晃平。その巨大インスタレーション《Foam》が、金沢21世紀美術館で特別展示される。
昨年は、パリ・フランスのルーヴル美術館ピラミッド内で巨大彫刻《Throne》を展示し、大きな話題となった名和。同じくパリで行われた長谷川祐子キュレーションによる「深み」展で展示されたのが、この《Foam》だ。
同作は、泡と光のインスタレーション作品。次々と湧き出る小さな泡が次第に寄り集まり、泡の集合体(フォーム)として有機的な構造を自律的に形成してゆく様子を表現している。生成と消滅というシンプルなプロセスを繰り返す個々の泡は、生命の根源を連想させるものとなっている。
過去日本では、「あいちトリエンナーレ2013」で展示され、当時も大きな反響を呼んだこの作品。その最新バージョンを無料で見ることができるチャンスだ。