これまで「トランス/リアル ー 非実体的美術の可能性」(2016)、「鏡と穴 ー 彫刻と写真の界面」(2017)、「絵と、 」(2018)といった展覧会シリーズを行ってきたgallery αM。その次なる企画が明らかになった。
今回開催される「東京計画2019 vol.1 毒山凡太朗」展は、2020年に開催される東京オリンピックを控え、アーティストの視点から新たな都市のあり方を模索するもの。同企画は、東京都現代美術館学芸員の藪前知子のキュレーションのもと個展形式で展開されていく。
第1回では、福島県出身のアーティスト・毒山凡太朗をピックアップ。以前東京でサラリーマンをしていた毒山は、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故をきっかけに辞職し、アーティストへ転身することを決意。その後、美学校の「天才ハイスクール」を修了し、現在も東京を拠点に活動を行っている。
ときには震災事故現場や海を舞台に作品を展開したり、近年では経済産業省前のテント村内の「美術館」でテント村の再建築を提議するプロジェクトを行っている毒山。おもな個展に「Public archive」(青山目黒、2018)、「戦慄とオーガズム」(駒込倉庫、2016)、「経済産業省第四分館 反原発美術館」(霞ヶ関、2016)がある。
これに加えて、韓国や中国、デンマーク、ドイツでのグループ展にも参加するなど精力的に活動を行っている。今年も現在開催中の「六本木クロッシング2019:つないでみる」(森美術館、〜5月26日)で映像作品を展示している。今回のαMでの展示では、毒山の旧作と新作を含めたインスタレーションを見ることができる。