ルネサンス期のヌード絵画やドローイングにフォーカスする展覧会「The Renaissance Nude」が、3月3日にロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開幕する。
ヨーロッパの様々な地域から約90点の作品が集まる本展では、ルーカス・クラナッハやアルブレヒト・デューラー、ヤン・ホッサールト、ミケランジェロ・ブオナローティ、ラファエロ・サンティ、レオナルド・ダ・ヴィンチなどのルネサンス期の巨匠の作品が紹介される。また、絵画、彫刻、ドローイング、版画、装飾写本を含む幅広い媒体の作品を展示するのが特徴だ。
個人的な小品から、教会や宮殿の内部に堂々と飾られた大型の作品まで、神聖で世俗的な文脈が現れるヌード。本展は、その発展を考察し、ヒューマニズムなどの新しい芸術的態度や精神的信念がいかにヌードの外観、意味および受容をかたちづくったかを探るというもの。
5つのテーマからなる本展は、新約聖書と新約聖書のエピソードに焦点を当てる「The Nude and Christian Art(ヌードとクリスチャンアート)」、神話の物語と骨董品の再発見に注目する「Humanism and the Expansion of Secular Themes(ヒューマニズムと世俗的テーマの拡大)」、人体デッサンや解剖学的構造、人間の身体の脆弱性について考察する「Artistic Theory and Practice(芸術的理論と実践)」「Beyond the Ideal Nude(理想的なヌードを超えて)」、そしてルネサンス時代のパトロンにフォーカスする「Personalising the Nude(ヌードを個人化する)」によって構成される。
なお本展では、ジル・バークとスティーブン・J・キャンベル、トーマス・クレンによって編集された完全図解のカタログが刊行されるため、そちらもチェックしたい。