2018.12.20

ネオンの光のなかに探す「LOVE」の意味とは? 横山奈美がケンジタキギャラリーで新作を発表

日常の些細なものやネオン管をモチーフとした絵画を手がけてきた横山奈美による個展「LOVEと私のメモリーズ」が、東京・西新宿のケンジタキギャラリーで開催される。会期は2019年1月18日〜3月2日。

横山奈美 Sexy Man and Sexy Woman 2018 © Nami Yokoyama

 横山奈美は1986年生まれ、2012年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画版画領域修了。これまで、使用済みのテレフォンカードやトイレットペーパーの芯、ネオン管などの静物を描いた油彩画を手がけてきた。

 主な展覧会に、「手探りのリアリズム」(豊田市美術館、2014)、「VOCA展2015 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、2015)などがある。また、日産アートアワード2017(BankART Studio NYK、2017)ではオーディエンス賞を受賞。

 そんな横山のアイコンとも言えるのが、自身でデザインしたネオン管をモチーフとしたシリーズ。横山は光を支えるフレームや配線、背景も丁寧に描き込むことによって、希望や憧れとしての光とその背後で見過ごされるものに同等の存在感や価値を与えている。

 今回の個展「LOVEと私のメモリーズ」では、同シリーズの新作と木炭によるドローイングを発表。本展タイトルにある「LOVE」は、広い意味での愛と、木炭作品に描かれた犬の名前である「ラブ」のふたつを指しているという。身近で些細なものに着目し、その意味を見出す横山の新作に注目したい。