青野文昭は1968年宮城県生まれ。92年頃から修復・再生をテーマとし、身の周りで拾ったモノの形や素材を手がかりに「なおす」ことによる作品の制作を続けてきた。
最近の展覧会に「コンサベーション_ピース ここからむこうへ partA 青野文昭展」(武蔵野市立吉祥寺美術館、2017)、「コンニチハ技術トシテノ美術」(せんだいメディアテーク、2017)、「パランプセスト―記憶の重ね書き」(gallery αM、2015)などがある。
今回の個展「『人のおもかげ―いろいろな靴より』2018~2019」では、宮城県の浜辺などで拾ったさまざまな「靴」をモチーフとし、そこから人体を類推・復元した新作を展示。片方だけ打ち捨てられた異なる靴の数々は、それを履いていた人の存在と不在を同時に浮かび上がらせる。
なお本展の会期前には、同じく仙台のSARP(仙台アーティストランプレイス)で個展「青野文昭-人のおもかげ-展」が開催される。こちらの会期は12月11日~16日。