2018.10.12

アジア現代美術から半透明の彫刻まで。今週末に見たい3つの展覧会

10月14日までに終了する展覧会と今週始まった展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。

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1960〜90年代のアジア現代美術にフォーカス。「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960 -1990年代」(東京国立近代美術館)

会場風景

 植民地支配からの独立と急速な近代化、東西冷戦によるイデオロギーの対立やベトナム戦争、 民族間の対立や民主化運動の高揚など、社会を揺るがす大きなできごとが数々起こった1960年〜90年代のアジア。この時代に生きたアーティストたちは時代にどのように応答してきたのだろうか?

 本展では、既存のジャンルにとどまらない表現を開拓してきたアジア各国のアーティストによる挑戦的かつ実験的な作品の数々を一堂に展示。90組以上の共演が見られる。

会期:2018年10月10日〜12月24日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(12月24日は開館)
料金:一般 1200 円 / 大学生 800 円

 

すべて布。「スゥ・ドーホー:Passage/s パサージュ」(十和田市現代美術館)

展示風景 撮影=⼩⼭⽥邦哉Courtesy the artist, Lehmann Maupin,New York, Hong Kong and Seoul and Victoria Miro, London/Venice

 半透明の布を用いた彫刻シリーズで知られる韓国出身のアーティスト、スゥ・ドーホー。現在、ロンドン、ニューヨーク、ソウルを拠点に活動をするスゥは、その3地点を移動するなかで得た経験をもとに、「物理的な空間」「移動」「記憶」について思考を巡らせてきた。

 本展では、スゥの代表的スタイルである半透明の布を用いた大型彫刻シリーズから新作3点を発表。さらに、スゥ自身の「個と集団」へのまなざしをストレートにとらえた映像作品も日本で初めて展示されている。

会期:2018年6月2日〜10月14日
会場:十和田市現代美術館
住所:青森県十和田市西二番町10-9
電話番号:0176-20-1127
開館時間:9:00〜17:00 ※最終入館は16:30まで
料金:企画展+常設展セット券 1200円 / 企画展のみ 800円 / 高校生以下無料

 

「音楽建築空間」に浸る。「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」(21_21 DESIGN SIGHT)

会場風景

 ウェブデザイナー、インターフェースデザイナー、映像ディレクターである中村勇吾が展覧会ディレクターを務める本展。ミュージシャンの小山田圭吾(Cornelius)が展覧会のために書き下ろした新曲「AUDIO ARCHITECTURE」(作詞=中村勇吾)を、気鋭の作家たちがそれぞれの視点から解釈し、映像作品を制作して展示。

 映像は展示室の端から端までつながるステージ上のモニターと、それに垂直状につながるほぼ天井高の巨大なモニター。ここに没入する感覚を味わいたい。

会期:2018年6月29日〜10月14日
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6
電話番号:03-3475-2121
開館時間:10:00〜19:00(入場は18:30まで)
料金:一般 1100円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料