1962年に韓国で生まれたスゥ・ドーホーは、ソウル大学校を卒業後渡米。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで絵画を学んだあと、イェール芸術大学大学院で彫刻を学び、修士号を取得した。
ロンドン、ニューヨーク、ソウルを拠点に活動をするスゥは、その三地点を移動するなかで得た経験をもとに、「物理的な空間」「移動」「記憶」について思考を巡らせてきた。家や家の中のアイテムを象った彫刻やドローイング、映像など、さまざまなアプローチを試みながら、個人と集団の関係性を探り続けている。
本展では、スゥの代表的スタイルである半透明の布を用いた大型彫刻シリーズから新作3点を発表。さらに、スゥ自身の「個と集団」へのまなざしをストレートにとらえた映像作品も初来日。十和田市現代美術館の常設作品の大規模彫刻《コーズ・アンド・エフェクト》もあわせてチェックし、作品どうしの共鳴を存分に感じ取りたい。