20世紀半ば、廃材や日用品を組み合わせ、機械仕掛けで動く作品を制作した美術家、ジャン・ティンゲリー。今回、ハラ ミュージアム アークで開催されている「うごくとまる」展では、キネティックアート(動く芸術)の巨匠と目されるティンゲリー以降の様々な表現を、原美術館のコレクションよりピックアップ。絵画、彫刻、映像など、「動く」「止まる」をテーマに選ばれた感覚的に楽しめる作品群で構成される。
加えて、昨年パリのパレ・ド・トーキョ―(パリ)での個展で発表された泉太郎のインスタレーション《くすぐられる夢を見た気がする(雲が落ちる)》も展示。ユーモアとアイロニーに満ちた独特の表現が注目を浴び、同シリーズの大半は世界各国の美術館等の所蔵となったものの、「日本に残したい」というあるコレクターの熱意と泉自身の協力によって原美術館への寄託が実現。日本国内では本展が初めての公開となる。
そのほか、マックス・ストリッヒャー、アドリアナ・ヴァレジョン、草間彌生、ジョナサン・ボロフスキー、シンディ・シャーマン、ナム・ジュン・パイク、柳幸典、ロバート・ラウシェンバーグ、藤本由紀夫、クレス・オルデンバーグなど、現代アートシーンを牽引する美術家たちの作品を通覧できる。