「かさね(る)」という言葉には、積み上げる、繰り返す、なぞらえるなど、場面によって様々な意味が込められる。この「かさね」をキーワードに作品を紹介する展覧会が、群馬県のハラ ミュージアム アークで開催される。
本展では、生と死を思う記憶のメタファーとして、少女のポートレイトを祭壇のように積み上げたクリスチャン・ボルタンスキーや、かすれていく線の反復と余白に美を見出した李禹煥、作品タイトルの反戦歌の歌詞をなぞるように荒野に立つ少女を描いた奈良美智など、それぞれの作品を構成する様々な「かさね」のかたちを見ることができる。
そのほか、大竹伸朗、草間彌生、横尾忠則など、原美術館のコレクションのなかから選りすぐった15組の作品が展示される。
また同館Aギャラリーでは、通年企画「鬼頭健吾Multiple Star」展の第3期が、特別展示室 觀海庵では「画人繚乱」と題した展覧会が開催されている。