2018.7.10

食にまつわるアートがたくさん。
日本独自の食文化「おべんとう」に
フォーカスした展覧会とは?

「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」展が、東京・上野の東京都美術館で開催される。本展は「おべんとう」から見えてくるコミュニケーション・デザインをテーマに、その魅力を再発見しようとするもの。会期は7月21日~10月8日。

あゆみ食堂のお弁当 2017 料理=大塩あゆみ 撮影=平野太呂
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 今日、日本独自の食文化である「おべんとう」が国際的に注目を集めている。日本人の生活に深く根付き、行楽弁当や、誰かとシェアする「共食(きょうしょく)」としてのお弁当は、日本古来から、農耕社会のハレの場などにおいても重要な役割を果たすなど、それぞれの地域の共同体を維持し、そのつながりを深めるソーシャル・ツールとして重要な文化とされてきた。

小山田徹 お父ちゃん弁当 2017

 今回、東京都美術館で開催される「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」展は、「おべんとう」から見えてくるコミュニケーション・デザインをテーマに、その魅力を再発見しようとするもの。江戸時代に使われていたユニークなデザインのお弁当箱などの資料から、現代の美術家たちによるインスタレーションや参加型の作品までを楽しめる内容となる。

阿部了 ひるけ 2018

 出品作家は、オランダのイーティング・デザイナー、マライエ・フォーゲルサングのほか、NHK番組「サラメシ」に「お弁当ハンター」として出演中の写真家・阿部了や、発酵デザイナーの小倉ヒラクなど、「食」に対して独特のアプローチを持つアーティストたちが揃う。

マライエ・フォーゲルサング intangible bento イメージスケッチ 2018