「とんでもなくチャーミングだった」──『Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto』監督が語る、坂本龍一と1980年代の東京【3/3ページ】

──4K レストア版として、約40年を経て公開されることについて、どのように感じていますか?

レナード とても嬉しく思っています。レストアされたことで、この映画がまったく新しいもののように見える。修復作業は非常に大変で、私自身も深く関わりました。

 新しい発見があったかと言われると、じつはそうではありません。この映画に関する資料や翻訳原稿などを、私はずっと保管してきました。今回のレストアをきっかけに、それらをあらためて見直した、という感覚に近いですね。

──坂本龍一さんは2023年に亡くなりました。彼の死を、どのように受け止めていますか?

レナード 彼は71歳で亡くなってしまったので、本当に大きな喪失だと思います。最後の最後まで創作を続けていた人でした。ご家族や周囲の人たちが、彼の豊かな創作の軌跡を伝え続けていることは素晴らしいことだと思います。若い世代の音楽家にも大きな影響を与え続けていますし、彼の遺産は生き続けていると感じます。

 ニューヨークのジャパン・ソサエティでこの映画が上映されたとき、かつて坂本さんのパートナーだった矢野顕子さんが来て、完成以来初めて作品を観て、とても感動していました。

──最後に、監督にとって坂本龍一とは、どんな存在でしたか?

レナード とんでもなくチャーミングな人でしたよ(笑)。作品からもそれが伝わってくるはずです。

編集部