「戦後80年-戦争とハンセン病」(国立ハンセン病資料館)

東京・東村山にある国立ハンセン病資料館で、ギャラリー展「戦後80年-戦争とハンセン病」が8月31日まで開催中だ。
国立ハンセン病資料館とは、患者・回復者とその家族の名誉回復を図るために、ハンセン病に関する正しい知識の普及や理解の促進による、偏見や差別、排除の解消を目指す施設。同館において初めて「戦争」というテーマを取り上げる本展は、九段下にあるしょうけい館(戦傷病者史料館)との共催企画として開催されている。「戦時下のハンセン病療養所」「日本植民地下の療養所」「沖縄戦」などに関連する資料を展示することで、戦争がハンセン病患者の隔離を強化し、戦争が隔離下の被害をより深刻にしたという事実を浮き彫りにすることを試みるものとなっている。詳細なレポート記事はこちら。
会期:2025年7月19日~8月31日
会場:国立ハンセン病資料館1階ギャラリー
住所:東京都東村山市青葉町4-1-13
開館時間:9:30~16:30 ※入場は16:00まで
休館日:月(ただし、月が祝日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始、館内整理日
料金:無料
終戦80周年記念特別企画「藤田嗣治 戦争と芸術のはざまで-戦場、銃後の風景、日常を描く-」(軽井沢安東美術館)
軽井沢安東美術館で、終戦80周年を記念した特別企画「藤田嗣治 戦争と芸術のはざまで-戦場、銃後の風景、日常を描く-」が開催中だ。
第二次世界大戦下において、画家が戦地に赴いて取材をするかたわら、戦場や兵士の様子、現地の風景、そして銃後の生活などを描いた作戦記録画・戦争記録画が数多く制作された。制作したのは、戦意高揚と軍の宣伝を目的に指名を受けた一流の画家たち。彼らは従軍画家と呼ばれ、1938年、藤田もこのメンバーに加わった。しかし戦後、従軍画家は画家仲間からの厳しい批判を受ける。
それに対し、藤田は「画家とは真の自由愛好家で、軍国主義者であろうはずがない、『戦争発起人でも』『捕虜を虐待した訳でもなく』、国民の義務を果たしただけと考えているが、本当に戦犯として裁かれるのであれば、せめて紙と鉛筆だけを与えてほしい」と主張。こうした言葉には、国民の義務として従軍しつつも、画家として戦争画と向き合った藤田の姿がうかがえる。本展では、終戦80周年を記念した特別企画として、藤田が描いた戦争画をはじめ、戦時下における彼の様々な画業を紹介。藤田の言葉も手がかりとしながら、戦時下で制作された数々の作品を丁寧に読み解いていく。
会期:2025年7月17日~9月28日
会場:軽井沢安東美術館
住所:長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東43-10
電話番号:0267-42-1230
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:水(祝日の場合は翌平日) ※8月中の水曜日は開館
料金:一般 2300円 / 高校生以下 1100円 / 未就学児 無料



















