EXHIBITIONS

大林コレクション展「都市と私のあいだ」

2021.09.25 - 2022.02.13

キービジュアル

大島成己 Reflections-0106 © 2021 Naruki Oshima Photo courtesy of Gallery Nomart

野口里佳 創造の記録 #7 1993-96 ©︎ Noguchi Rika

畠山直哉 untitled/Osaka 1998  © Naoya Hatakeyama

 現代美術のコレクターズミュージアム・WHAT MUSEUMは、大林コレクション展「都市と私のあいだ」を開催。本展は、「安藤忠雄 描く」展および「Self-History」展との同時開催となる。会期は9月25日〜2022年2月13日。

 WHAT MUSEUMは寺田倉庫株式会社が作家やコレクターから預かる貴重なアート作品を公開する芸術文化発信施設として2020年にオープン。作家の思い、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示し、アートとの出会いの場を創出する。

 今回の大林コレクション展は、国際芸術祭「あいち2022」(愛知県)の組織委員会会長を務める大林剛郎が長い年月をかけて築いた圧巻のコレクションに焦点を当て、3つのテーマに沿って展示を行う。

「都市と私のあいだ」展では、都市と、アーティストや私たちの「あいだ」に存在する都市を形成する様々な要素(都市基盤・建築・インテリア・模型など)を被写体とし、9名のアーティストがそれぞれの視点で都市をとらえた写真作品を中心に15作品を展示する。出展作家・建築事務所は、大島成己、アンドレアス・グルスキー、トーマス・シュトゥルート、妹島和世建築設計事務所(建築模型)、トーマス・デマンド、野口里佳、畠山直哉、宮本隆司、ルイザ・ランブリ、トーマス・ルフ。

 畠山直哉の 「untitled / Osaka」シリーズは、時間とともに移り変わる都市の変遷の様子を切り出しており、ルイザ・ランブリの「Untitled(Barragan House)」シリーズには、建築家のルイス・バラガンが設計したバラガン邸での微細な時間の変化と私的な経験が映し出されている。また、トーマス・デマンドの「Museum H 64」では、建築家・妹島和世のアトリエで建物が建つまでのプロセスにおいて日々生み出されている建築模型が被写体となっている。

 これらには、実在する都市とアーティストの「あいだ」に存在する、カメラを通して視覚化されたもうひとつの都市のイメージが表現されている。本展を通して、鑑賞者が新たなまなざしで都市をとらえる機会を創出する。