寺田倉庫のコレクターズミュージアム「WHAT」。オープニングは高橋コレクションや奈良美智の初期作品が一堂に

12月12日にオープンする寺田倉庫のコレクターズミュージアム「WHAT(ワット)」。そのオープニング展として「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」展が開催される。会期は12月12日〜2021年5月30日。

奈良美智 I’m Swaying in the Air 1995 (c)Yoshitomo Nara Photo by Keizo KIOKU

 12月12日にオープンする現代美術のコレクターズミュージアム「WHAT」。寺田倉庫がコレクターから預かって保管している貴重な作品を公開し、その価値と魅力を広く発信していく施設だ。そのオープニング展として「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」が開催される。会期は12月12日〜2021年5月30日。

 同展では2名のコレクターが、それぞれの視点や価値観をもって収集した、新作から未公開作品まで約70点に渡るコレクションが展示される。

川内理香子 Forest of the night 2019 (c)Rikako Kawauchi Courtesy of WAITINGROOM  Photo by Shintaro Yamanaka (Qsyum!)
奈良美智 Slash with a Knife 1998 (c)Yoshitomo Nara Photo by Keizo KIOKU

 1人目のコレクターは精神科医であり、日本を代表する現代美術コレクターの高橋龍太郎だ。1997年より本格的に現代美術のコレクションを開始し、所蔵作品は現在2000点以上。これまでに国内外21館の美術館などで高橋コレクション展が開催されてきた。

 今回の展示では会田誠、今津景、梅沢和木、大山エンリコイサム、岡﨑乾二郎、川内理香子、草間彌生、合田佐和子、近藤亜樹、鈴木ヒラク、佃弘樹、土取郁香、DIEGO、野澤聖、BIEN、水戸部七絵、村山悟郎、毛利悠子の18名の作家の作品が約30点展示される。

会田誠 ちび(「ランチボックス・ペインティング」シリーズ) 2016 (c)AIDA Makoto Courtesy of Mizuma Art Gallery  Photo by 宮島径
大山エンリコイサム FFIGURATI #162 2017 (c)Enrico Isamu Oyama Photo by Shu Nakagawa
梅沢和木 ジェノサイドの筆跡 2009 Courtesy of CASHI
BIEN Day For Night 2019 Courtesy of Department of Arts Studies and Curatorial Practices,Graduate School of Global Arts, Tokyo University of the Arts Photo by Masataka Tanaka

 2人目のコレクターは実業家・投資家の「A氏」だ。2001年に奈良美智の作品を美術館で鑑賞したことをきっかけに、コレクションをスタート。以来、奈良の作品を中心にコレクションを行っており、今回は奈良の初期作品から近作まで約40点を展示する。

奈良美智 悟空 1987 (c)Yoshitomo Nara Photo by Keizo KIOKU
奈良美智 If Your Hits All Miss 2000 (c)Yoshitomo Nara  Photo by Keizo KIOKU

 両コレクターの現代美術への造詣を感じられる、コレクターズミュージアムならではの展示になりそうだ。

 なお、WHATでは建築と文芸をコラボレーションさせる、建築倉庫プロジェクトによる企画展「謳う建築」も同時に開催。こちらも併せて楽しみたい。

編集部

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