EXHIBITIONS

浜口陽三と白倉嘉入展 満ちてくる光

白倉嘉入《清渓図》(年代不明)絹本着色 89.4 × 102.8 ㎝ 撮影:Tomas Svab

浜口陽三《2つのさくらんぼ》(1958)カラーメゾチント 19.4 × 19.3 ㎝

 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで「浜口陽三と白倉嘉入展 満ちてくる光」が開催されている。会期は8月2日まで。

 浜口陽三は1909年生まれ。40歳を過ぎてから本格的に銅版画に取り組み、20世紀を代表する版画家となった。彫塑、油彩、水彩など様々な表現を手がけ、41年には京都の南画家・白倉嘉入(1896〜1974)のもとで水墨画を学んだ。白倉嘉入(白倉二峰)は新潟県生まれ。洋画家を志した後、京都で小室翠雲(1874〜1945)に師事し、近代的な作風によって南画の新境地を開いた。2024年には枚方市の(公財)天門美術館で「白倉二峰展」が開催され、作家像の再評価が進んでいる。

 本展では、銅版画家・浜口陽三と南画家・白倉嘉入の関係に着目。浜口は長い模索期に白倉のもとで水墨画を学び、パリで銅版画家として評価を得た後も、略歴に白倉に師事した経歴を記している。

 展示室では、関東では初公開となる白倉の作品を含む約50点を展示。なお、白倉の作品は会期中に展示替えが行われる。

 また、白倉は若年期に石井柏亭に師事し、南画の伝統に洋画の遠近法や写実表現を取り入れた。浜口も版画だけでなく塑造や油彩を学んでおり、今回の展示では、多様な表現を横断してきた両作家の歩みを通してそれぞれの作品世界を紹介する。