EXHIBITIONS

手塚治虫 ブラック・ジャック展

2025.01.16 - 02.25

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 そごう美術館で「手塚治虫 ブラック・ジャック展」が開催される。

 手塚治虫は1928年大阪府豊中市生まれ、兵庫県宝塚市で育つ。大阪大学附属医学専門部を卒業し、医学博士を取得。46年に17歳で四コママンガ『マアチャンの日記帳』にてデビューする。翌年、単行本『新寳島』が大ヒットとなり、以来、日本のストーリーマンガの確立に尽くす。また61年、アニメスタジオ「虫プロダクション」を設立。63年、国産初の本格的なテレビアニメシリーズ『鉄腕アトム』の放送を成功させ、アニメ界にも大きな業績を残す。

 人間の病苦や生死についてのドラマが、ほぼ毎週一話完結で描かれた『ブラックジャック』。『ブラックジャック』では、人間や生きものの命とそれを救う医療、人としての生きざまや、そもそも「医者は何のためにあるのだ」という根本的な問いにまで至る、数多くのテーマから紡ぎ出されている。手塚治虫は、『ブラックジャック』について「作品に登場する治療法や病気に関しては創作も多い」と述べているが、臓器や手術法の描写はもちろん、患者に対する接し方や、生命に対する哲学的なまなざしなどは、いまなお現役医師にもリスペクトされている。

 本展は、500点以上の原稿に加え、連載当時の『週刊少年チャンピオン』や70年代に発行された単行本の200以上のエピソードの直筆原稿が展示される。『ブラック・ジャック』が描かれた昭和の様々な出来事に影響を受けた作品や、手塚治虫の情熱と執念が感じられる当時の資料、『ブラック・ジャック』が生まれたときの秘密が解き明かされる証言映像などを多数展示。