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EXHIBITIONS

イングリッド・ロニングダル「解き明かす 解きほぐす」

イングリッド・ロニングダル Edges(Gartenstadt Falkenberg III) 2022 シリケートペイント、ジュート麻布 168 × 93 cm

 Laboratory of Art and Form(LOAF)で、イングリッド・ロニングダルによる個展「解き明かす 解きほぐす」が開催されている。

 イングリッド・ロニングダルの芸術的アプローチは、絵画、織物、彫刻など様々な素材を使用し、ロニングダルの作品を通して私たちの生活空間をより深く理解することを目指している。ロニングダルの創作プロセスは、建築を出発点とし、観察、スケッチ、写真撮影から始まる。

 ロニングダルが今回の展覧会で展示するエッジシリーズの作品は、20世紀初頭のベルリンの住宅団地とドイツの建築家ブルーノ・タウト(1880〜1938)に由来。ヘッシャン生地に描かれた色の平面は、ガルテンシュタット・ファルケンベルク、フーフェイゼンジードルング・ブリッツ、ヴァルトジードルング・ツェルンドルフといった住宅地を指すだけでなく、色の平面の生地がほつれるのを防ぐ役割も果たしている。色の平面やヘッシャン生地の破れは、ロニングダルの作品におけるタウトが設計したベルリンの住宅団地の特定の住宅地を示す。ロニングダルはそれらの住宅地の建物のファサードから色を選び、壁の色と同じ種類のミネラルペイントを使用して作品を描いている。

 また、ロニングダルは、環境アートにも取り組んでいる。ロニングダルは、ノルウェー、スタヴァンゲル大学病院内での5年にわたる大規模な壁画と彫刻のプロジェクトを手がけ、2024年の夏に完成。このプロジェクトでロニングダルは、1200平方メートルの壁面画と、建物内に設置された5つの大型コンクリート彫刻を大学病院内に制作。

 本展は、ノルウェー視覚芸術基金およびノルウェー現代美術オフィス(OCA)のサポートを受けて開催される。