EXHIBITIONS

工芸から派生した芸術 Origines Artisanals

村本真吾 枝羽-梢の華- 34 × 80 × 32 cm

 ギャルリーためなが 京都で「工芸から派生した芸術」が開催されている。

 本展は、今年で14回目を迎える現代アートの祭典「ニュイ・ブランシュKYOTO」の一環として企画されたもので、日本の伝統工芸である漆芸に焦点をあて、5名の漆作家による芸術作品を紹介。

 工芸品と美術品との違いが議論されることがあるが、広辞苑には「工芸品とは芸術的要素を含む工作物」と記されている。一般的に工芸品は日用品としての機能性が求められ、いっぽうで美術品は観賞用としての美の表現力が重視され、日常生活で使用されるものではない。作家たちは技法を習得するうえで長年工芸を学ぶことから、工芸家と芸術家との区別がされずに曖昧な振り分けのなかで認識されていることが多い。

 本展で展示される作品は、漆の芸術家たちの手による「芸術作品」であり「工芸作品」ではないとしている。長年工芸を学び継承された高い技術を身に着ける作家たちが、独自の世界観、感性などを独創的表現方法で制作した作品を紹介している。