EXHIBITIONS

「清流の国ぎふ」文化祭2024

PARALLEL MODE:オディロン・ルドン-光の夢、影の輝き-

2024.09.27 - 12.08

オディロン・ルドン オリヴィエ・サンセールの屛風 1903 岐阜県美術館

 岐阜県美術館で「『清流の国ぎふ』文化祭2024 PARALLEL MODE:オディロン・ルドン-光の夢、影の輝き-」が開催される。

 オディロン・ルドンはフランスの画家。ボルドーでスタニスラス・ゴランに学び、ロマン主義の芸術観に触れる。その後植物学者アルマン・クラヴォーとの交流を通して顕微鏡下にうごめく生命の神秘や、哲学、文学に興味を持つ。パリでジャン=レオン・ジェロームに師事し、さらにボルドーでロドルフ・ブレスダンからは版画を学んだ。

 木炭画や版画、パステル画や油彩画と表現媒体を変えながら、ルドンはイマジネーションの世界を描き続けた。その夢幻の芸術は、フランスのみならず日本においても美術や文学、音楽、漫画など、幅広い分野に影響を与えている。

 本展は、万国博覧会の象徴となった技術革新における流動的な社会情勢にあった19世紀後半から20世紀初めまでの欧州が舞台。アカデミックな芸術に対して印象派などが台頭するなかで、フランスで生まれたルドンが、伝統と革新の狭間で独自の表現を築き上げていく姿を紹介する。

 とくに技術革新は画材の種類を豊富にし、芸術家に新たな技法や表現への挑戦の機会をもたらした。ルドン作品における多様な表現の成り立ちを検証し、保存科学や修復時における作品情報の力も借りながら、表現の真実にせまる。また、ルドンと同じ時代を生きた日本の芸術家への影響を紹介しながら、現代の人々が見ていること、見えているものを解き明かす。