19世紀後半からから20世紀初頭にかけてフランスで活躍した画家オディロン・ルドンの、植物をモチーフとした作品に焦点を当てた世界初の展覧会「ルドン―秘密の花園」展。三菱一号館美術館にて開催中のこの展覧会と、香川県が異色のコラボレーションを行っている。
「ルドン展」と香川県の愛称「うどん県」の語呂が似ている事を接点として実現したこの「ルドン展LOVESうどん県」キャンペーンは2018年4月20日まで開催。香川県は3年に一度「瀬戸内国際芸術祭」が開催され、県内には多くの美術館やパブリックアートがあるなど、美術に力を入れており、本キャンペーンによって、美術に興味がある来館者の相互送客につながるようにとの意図もあるという。
そのキャンペーン内容もユニークだ。
まず、「うどん(香川)県民」は「ルドン」展への無料招待とコラボ記念バッチが進呈される。いっぽう、香川県民ではなくても「うどん県に行ったよ!200円割引き!」として、香川県内の指定スポット(丸亀市・猪熊弦一郎現代美術館、直島・草間彌生《かぼちゃ》、観音寺市・銭形砂絵「寛永通宝」)で来場者本人が写り込んだ写真の提示で当日券料金から200円引きになるサービスも実施。
また、香川県民向けの無料WiFiサービス「うどんKEN-WiFi」も設置。香川県民なら解るクイズの答えがパスワードになっており、県民でなくても答えがわかれば利用できる。
そのほか、展覧会来場者には先着で香川県からのプレゼントも用意されている。香川県が独自開発した滑らかで粘弾性があるうどん用小麦「さぬきの夢2009」を使用したうどんを合計100名(開館日毎に先着3名、土・日・祝のみ先着4名)に、「うどん県それだけじゃない香川県」記念ボールペンを合計1000名(毎日先着35名)にプレゼント。
なお、「ルドン」展公式ウェブサイトでは香川県の浜田恵造知事のスペシャルインタビュー記事も掲載。知事は下記のようにコメントを寄せている。
「ルドンの生まれたフランスには、『ウドン城』という古いお城があり、そのご縁でフランスでうどん打ち実演や県産品の販売を2回実施しています。一昨年は、『全国年明けうどん大会』に『ウドン城』の人たちに来てもらい、お互いに観光アピールということで交流しました。香川県は『うどん県』だけでなく『アート県』という事も発信していますので、今回の『ルドン展』との繋がりは、非常に縁深いものがあるなと感じております。
東京と香川で離れていますが、『ルドン展』『うどん県』お互いに盛り上げていければと思います。『ルドン展』に行かれた方は是非香川県へ、香川県でアート巡りをされた方や香川県民の方々は是非『ルドン展』を見に行っていただきたいです」