EXHIBITIONS

宮原明日香「気孔はなにを話すのか?」

GALLERY KTO 新宿
2024.08.24 - 09.14, 2024.10.08 - 10.12

宮原明日香 気孔はなにを話すのか? no.5 パルプ紙、油彩 76.5 x 108.5 cm 2024

 GALLERY KTO 新宿で、宮原明日香による個展「気孔はなにを話すのか?」が開催されている。

 宮原はこの数年、絵画の伝統的な材料でパルプ紙がどう変化・変容するかを主な関心ごととしてきた。紙に下地を塗り、線を描き、壁にかけるという絵画のプロセスを何度も行き来することで紙が変化していく。下地であるダンマル樹脂が紙を透かすと、紙の表面と裏面がつながる。裏面に引かれた線が、表面に現れ、繰り返すうちに表と裏が曖昧になる。

 本展に寄せて、宮原は次のように述べている。

「気孔は本来、空気や水蒸気の通り道となる植物の葉にある無数の穴だ。その閉じたり開いたりする気孔の動きを、話をしている人間の唇の動きとして何を話しているのか解析してみるという研究がある、という夢をみた。私のやっていることはこういうことなのかもしれないと思った。紙の開いた部分(透けた部分)から何が見えるのか、それはどのような絵画の言葉を話すのか、ただ見てみたい」(展覧会ウェブサイトより)。