EXHIBITIONS
空の発見
渋谷区立松濤美術館で「空の発見」が開催される。
日本の美術のなかでは、近世になるまで「空」を現実的に描こうとする意識は希薄だった。障屛画では黄金地や金雲などがこの空間を占め、水墨画では余白のような位置づけである時もある。
近世になると、西洋絵画などの影響をうけ、洋風画や泥絵、浮世絵などに青空が広がり、明治以降では、本格的な西洋画教育や、科学的な気象観測の導入をうけ、刻々と変化する雲や陽光を写しとろうとする画家たちが登場する。
ところが次世代には、表現主義やシュールレアリスムなどの新潮流の影響のなか、自らの心象をこの空間に托すように多様で個性的な「空」を描く画家たちが続くといえる。そして現代では、かつて従属的であった「空」を中心に据えることで、表現に活路を見出すアーティストたちも現れる。
本展は、こうした「空」の表現の変遷を通じて、そこに映し込まれる人々の意識の揺らぎを浮かび上がらせようとするもの。
なお、会期中一部展示替えあり。
日本の美術のなかでは、近世になるまで「空」を現実的に描こうとする意識は希薄だった。障屛画では黄金地や金雲などがこの空間を占め、水墨画では余白のような位置づけである時もある。
近世になると、西洋絵画などの影響をうけ、洋風画や泥絵、浮世絵などに青空が広がり、明治以降では、本格的な西洋画教育や、科学的な気象観測の導入をうけ、刻々と変化する雲や陽光を写しとろうとする画家たちが登場する。
ところが次世代には、表現主義やシュールレアリスムなどの新潮流の影響のなか、自らの心象をこの空間に托すように多様で個性的な「空」を描く画家たちが続くといえる。そして現代では、かつて従属的であった「空」を中心に据えることで、表現に活路を見出すアーティストたちも現れる。
本展は、こうした「空」の表現の変遷を通じて、そこに映し込まれる人々の意識の揺らぎを浮かび上がらせようとするもの。
なお、会期中一部展示替えあり。