EXHIBITIONS

コレクション展Ⅰ

特集 アートシーン ―’80s

辰野登恵子 WORK_89-P-30 1989 北九州市立美術館蔵

 北九州市立美術館 本館で「コレクション展Ⅰ 特集 アートシーン ―’80s」が開催される。

 家庭用ゲーム機の発売やPCの普及。経済ではバブル景気に沸き、昭和から平成へと新たな時代に移り変わろうとしていた1980年代。美術においては、1960年代半ばから70年代初頭にかけて展開した、ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートなどにみられる抑制的な表現から対照的に、生命の根源や神話、人物などを荒々しく激しい筆致でとらえた「ニュー・ペインティング」と呼ばれる新たな動向が世界各地で隆盛した。その動向は日本でも大きく紹介され、作家たちに影響を与えながらも、いっぽうで新たな独自の表現方法が模索され、これまでにない多様なアートの奔出がみられた。

 本展では、同館コレクションよりニュー・ペインティングの代表的作家たちの作品をはじめ、1980年代に国内で活躍した作家を中心に紹介。コレクション展示室内での現代作家の招待シリーズ「guest room」第9弾では、彫刻家・瀧本光國を特集。九州で初公開となる本展では、作家の代表的シリーズである「水」をテーマにした木彫作品を一堂に展示する。