ダダからニュー・ペインティングまで。「絵本に見るアートの100年」展が国立国会図書館 国際子ども図書館で開催

東京・上野の国立国会図書館 国際子ども図書館で、「絵本に⾒るアートの100年―ダダからニュー・ペインティングまで」展が開催される。本展では20世紀初頭から現代にいたるまで、芸術思潮と絵本の関わりを前・後期あわせて約300点の資料で紹介。会期は10⽉1⽇〜2020年1月19日(展示替えあり)。

作=村⼭籌⼦、絵=村⼭知義『あひるさんとにわとりさん』(ニューフレンド、1948)より

 「絵本に⾒るアートの100年―ダダからニュー・ペインティングまで」展が、国立の児童書専門図書館である東京・上野の国立国会図書館 国際子ども図書館で開催される。会期は10⽉1⽇~2020年1月19日。

左から原作=オスカー・ワイルド、訳=曽野綾⼦、画=建⽯修志『幸福の王⼦』(バジリコ、2006)、絵=エル・リシツキー『6つの構成による2つの正⽅形についてのシュプレマティスムのお話』(Skify、1922)

 近年、その視覚表現性に注目し、美術作品のひとつとして探求する動きが見られる絵本の世界。本展はこうした流れを受け、主に20世紀における革新と創造に焦点を当てて美術の観点から国内外の絵本を紹介。20世紀初頭から第二次世界大戦を経て現代にいたるまでの芸術思潮と絵本の関わりについて、前・後期あわせて約300点の資料を展示する。

左から⽂・絵・写真=カレル・チャペック、装丁=カレル・タイゲ、訳=保川亜⽮⼦『ダーシェンカ : あるいは⼦⽝の⽣活』(メディアファクトリー(KADOKAWA)、1998)、著=ブルーノ・ムナーリ、訳=中⼭エツコ『ムナーリの機械』(河出書房新社、2009)

 本展はダダやシュルレアリスムをはじめ、ロシアやチェコのアヴァンギャルド、バウハウス、そして日本のモダニズムや第2次世界大戦後の美術の展開といったセクションで構成。出展作家は岡本太郎、草間彌⽣、⼩磯良平、野⾒⼭暁治、村上隆、横尾忠則、李禹煥、大竹伸朗など日本のアーティストをはじめ、キース・へリング、クルト・シュヴィッタース、サルヴァドール・ダリ、ジャン=ミシェル・バスキア、マリー・ローランサン、エル・リシツキー、レオ・レオーニ、ブルーノ・ムナーリ、アンディ・ウォーホルなど多数。

著=アンディ・ウォーホル、訳=野中邦⼦『アンディ・ウォーホルのヘビのおはなし』(河出書房新社、2017)

 加えて特別コーナーでは、さまざまな画家によって描かれた「不思議の国のアリス」「赤ずきん」「ピノキオ」も展示。身近な絵本と美術家たちとの関わりを紐解く本展に、足を運んでみてはいかがだろうか。

編集部

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