キャスパー・アギーラ「Sleeping Without a Pillow」

　MJK Galleryで、キャスパー・アギーラによる個展「Sleeping Without a Pillow」が開催されている。

　デンマーク人アーティスト、キャスパー・アギーラの日本初となる個展。

　アギーラは自身の彫刻作品や空間を映した写真に対して、アクリルやスプレーペイントを用いて新たな像をつくり出している。それはミックスメディアに対する新しい解釈と可能性を広げようとする試みである。

　作品タイトルは人の内面の不条理な感情を表現しており、人間の生活の複雑さを嘲笑しながら、人間らしい表情が観客にユーモア、悲しみ、痛みを感じさせる。また、一部の作品は建物の建築の手順や方法をテーマにしており、どのようにしてこれが芸術作品に具現化されるかを探求している。

　建設現場の様子、リノベーションの工程、その足場などがインスピレーションとなり、コルトライン、コンクリート、木材などの素材を用いて、建設の様々な段階をとらえた作品が特徴的である。

　本展はアギーラ自身の言葉によると、「将来の写真方法についての対話を生み出すための開かれた窓のような存在でありたい」と表している。