EXHIBITIONS

White Waters(玉山拓郎、C2D) 「腐るほどの金はないが、腐る金ならあるだろう(cream)」

2024.03.16 - 04.14
 LEESAYAで、 White Waters(玉山拓郎、C2D) 「腐るほどの金はないが、腐る金ならあるだろう(cream)」が開催されている。

 White Watersは玉山拓郎とC2Dからなるユニットで、2021年から活動を続けている。彼らは既存のルールやシステムを俯瞰し、社会的・言語的な対立構造を軽やかにいなし、人々の常識や思い込みの隙間に入り込むような試みを続けてきた。彼らは自身の活動を「コンセプチュアル・サポート(構想の支持体)」と称しており、作品の表現方法は多岐にわたる。

 本展では、金と時間を起点として、その見えない絡まりのエクストラクションを試みた新作群を発表。もし明日地球が滅亡するとしたら金を大切に取っておく意味がなくなるように、我々の金への執着は、過去・現在・未来へと続くと思われている時間との絶妙な関係性において成立している。資本主義社会において絶対視されるもののひとつである金銭の価値は、実は非常に曖昧で、無根拠である。

 決定的な根拠はないが、誰も無視できないもの。世界中で自然災害や紛争が頻発するなかで、持つ者と、持たざる者に分かれ、今日も争いは絶えない。そもそも私たちは何に囚われ、何に一喜一憂しているのか。本展はそんなことにふと立ち戻るきっかけとなることだろう。