「ANOMALY」で玉山拓郎の個展が開催。六本木クロッシングの出品作を新作と再構成

家具や日用品のようなオブジェクト、照明や映像を組み合わせた空間をつくりあげてきた玉山拓郎の個展「Something Black」が、東京・天王洲のANOMALYで開催される。会期は4月8日〜28日

玉山拓郎《Something Black》(2022)「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、2023)展示風景より 撮影=木奥惠三 画像提供=森美術館 Takuro Tamayama Something Black (2022) "Roppongi Crossing 2022: Coming & Going" Installation view, Mori Art Museum, Tokyo, 2022 Photo: Kioku Keizo Photo courtesy

 東京・天王洲のギャラリー「ANOMALY」玉山拓郎の個展「Something Black」が開催される。会期は4月8日〜28日。  

 玉山は1990年岐阜県生まれ。愛知県立芸術大学を経て、2015年に東京藝術大学大学院修了。身近にあるイメージを参照し生み出された家具や日用品のようなオブジェクト、映像の色調、モノの律動、鮮やかな照明や音響を組み合わせることによって、緻密な構成の空間を表現してきた。

玉山拓郎《Static Lights : Tilt and Rotation》、「Sony Park展 KYOTO」展示風景より 京都新聞ビル地下1階、京都、2022 Photo courtesy: SONY
Static Lights : Tilt and Rotation"Sony Park: KYOTO" Installation view, The Kyoto Shimbun Bldg. B1F, Kyoto, 2022 Photo courtesy: SONY

 近年の主な展覧会に、「2021年度第3期コレクション展」(愛知県美術館、2022)、「NACT View 01 Takuro Tamayama Museum Static Lights」(国立新美術館、2022)、「Anything will slip off / If cut diagonally」(ANOMALY、2021)、「開館25周年記念コレクション展 VISION Part 1 光について / 光をともして」(豊田市美術館、2020)などがある。また昨年から今年にかけては、「SONY Park展 KYOTO」やアートフェア「EAST EAST_」でもインスタレーションを展示してきた。

「NACT View 01 玉山拓郎 Museum Static Lights」展示風景、国立新美術館、東京、2022 撮影=大町晃平 "NACT View 01 Takuro Tamayama Museum Static Lights" Installation view, National Art Center, Tokyo, Tokyo, 2022 Photo: Kohei Omachi

 本展は、森美術館で行われた「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」に出品された作品《Something Black》を再構成し、新作とともに見せるものだ。《Something Black》は東京の街を一望できる展示室に展開されたインスタレーションで、大きな窓ガラスを赤いフィルムで覆った空間には、黒い家具のような物体が配置され、そこに埋め込まれたブラウン管は3Dアニメーションを流し続けていた。

玉山拓郎《Something Black》(2022)「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、2023)展示風景より 撮影=木奥惠三 画像提供=森美術館 Takuro Tamayama Something Black (2022) "Roppongi Crossing 2022: Coming & Going" Installation view, Mori Art Museum, Tokyo, 2022 Photo: Kioku Keizo Photo courtesy

  玉山は近年、会場に存在する光や事物を要素として取り入れながら作品を展開させてきた。天王洲のTerrada Art Complexに場所を移したその作品がどのように変化するのか、注目が集まる。

編集部

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