EXHIBITIONS

安野光雅展

2023.09.16 - 11.12

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 あべのハルカス美術館で、「安野光雅展」が開催されている。

 安野光雅は1926年島根県生まれ。画家になるのが少年の頃からの夢であった安野は23歳で上京し、美術教員のかたわら本の装丁などを手がける。42歳のときに出版した 『ふしぎなえ』は絵本作家としてのデビュー作になるが、現実にはありえない構造の図形を描いた文章のない絵本は、世界の注目を集めた。以来、2020年12月に亡くなるまで半世紀以上にわたり画家、絵本作家、装丁家、エッセイストとして多彩な活躍を続け、国内外の数々の賞を受賞した。

 本展では、津和野町立安野光雅美術館のコレクションより、1960〜70年代の 『ふしぎなえ』『さかさま』『ふしぎな さーかす』や、2004年から4年の歳月をかけて中国をスケッチ旅行し完成した大作 『繪本 三國志』など、初期から晩年までの代表的な作品を展示し、やさしく、美しく、ユーモアと不思議に溢れた安野ワールドを楽しむことができる。さらに、展覧会の最後の章では、安野が手がけた井上ひさしの本の表紙原画や、劇団 「こまつ座」のポスター原画などにより、井上ひさしとコラボした仕事を紹介。

 本展は、作家存命中の2020年春に新型コロナウイルスの感染拡大を受け中止した企画を改めて開催するものとなっている。