EXHIBITIONS

吉澤美香 90年代の絵画

 ギャラリー・アートアンリミテッドで吉澤美香の個展「90年代の絵画」が開催されている。

 吉澤は1959年東京生まれ、84年に多摩美術大学大学院美術研究科を終了。80年代の「超少女」と呼ばれた女性アーティストの台頭の潮流のなかで、吉澤は中心的な存在として活動した。多摩美術大学在学時から注目され、85年サンパウロビエンナーレ、87年カッセルのドクメンタなど、20代で日本の代表として参加、国内外の多数の展覧会に出品した。

 その場で描く即興的な要素が強かった初期から、90年代は樹脂やアクリル板を支持体とした大画面に、抽象的な形態を描く作風に変化。吉澤は所与のカンバスと油彩ではなく支持体や絵具も描き方も、独自のスタイルを見出し、現在でも制作を続けている。80〜90年代の美術が見直されるなかで、本展では吉澤の90年代の絵画を振り返る。