EXHIBITIONS

平野真美「架空のテクスチャー」

 WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」で、平野真美による個展「架空のテクスチャー」が開催される。

 平野は1989年岐阜県生まれ。2014年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端藝術表現専攻を修了し、現在は同専攻の博士後期課程に在籍しながら、名古屋造形大学情報表現領域の特任助教を務めている。

 平野は、不在の存在と向き合いその対象を忠実に再現することで、実在・非実在生物の生体構築や生命の保存、蘇生を試みる作品を制作している。

 本展では、14年から制作してきたユニコーンと、現在新しく制作を進めているユニコーンの一部のパーツ(頭蓋骨、一角、眼球、視神経など)を対峙させるとともに、ユニコーンのベースとなる原寸の設計図や、クオリティをあげるため繰り返し型取り、形成していく過程で生まれた複数の失敗した頭蓋骨もあわせて展示する。ユニコーンを想像しながら骨の表面に架空のテクスチャーを付け加え本物に近づけていく行為の不思議さと、同時に架空生物の本物とされるものへの疑問が感じられる展示となっている。