EXHIBITIONS

横尾龍彦 瞑想の彼方

2023.07.15 - 09.24

横尾龍彦 円相 1992 ミクストメディア・カンヴァス 個人蔵

 埼玉県立近代美術館で 「横尾龍彦 瞑想の彼方」が開催されている。

 横尾龍彦は(1928〜2015)は福岡県生まれ。1950年に東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科を卒業後、油彩画に転向。1965年に初めて渡欧し、スイスで初の個展を開催した。帰国後はキリスト教や神話を題材にした幻想画によって、澁澤龍彥や種村季弘ら当時の知識人に高く評価される。

 1980年以降には、禅やルドルフ・シュタイナーの霊学に影響を受け東西思想の融合を志し、書に通じる抽象画へと画風を変化させていった。その後、制作前に瞑想し無心の状態になることで、無作為に描くスタイルを確立。

 本展は、横尾の日本の美術館での初めての回顧展となっており、埼玉県秩父市のアトリエに遺された作品約90点を中心に、初期から晩年までの作品、資料を紹介、その生涯を辿るものとなっている。