EXHIBITIONS

越後屋開業 350 年記念特別展 三井高利と越後屋―三井家創業期の事業と文化

2023.06.28 - 08.31

駿河町越後屋正月風景図 鳥居清長筆 江戸時代・18世紀 三井記念美術館蔵

赤楽茶碗 銘再来 樂道入作 三井高利所持 江戸時代・17世紀 三井記念美術館蔵

大元方勘定目録 江戸時代・18世紀(元文期)三井文庫蔵

 三井記念美術館で、特別展「三井高利と越後屋―三井家創業期の事業と文化―」が開催される。

 三井越後屋が1673年に開店してから2023年で350年を迎える。三井グループの創業者である三井高利(1622〜94)は52歳のときに呉服店「越後屋」を開き、「現金掛け値なし」の商法で当時の商慣習を覆した。その後も、高利と子どもたちは様々な画期的商法で成功を収め、事業を発展させていった。また三井各家では、事業の発展とともに茶の湯などの文化活動にも力を入れるようになり、とりわけ1716〜41年にかけて、多くの名物茶道具を収集している。

 本展では、創業者である三井高利をはじめ、祖父・父母・兄弟・子供たち由来の書画や道具類、創業期の事業の成り立ちや発展を伝える記録類、三井の資産蓄積のなかで三井家の人々により収集されていった名物道具類、そして伊勢神宮や三囲稲荷など三井の信仰にかかわる資料など、三井家に収蔵されていた名品や、これまで一般の目に触れる機会の少なかった歴史資料を展示。のちの三井財閥・三井グループの礎となった三井家創業期の事業や、黎明期の三井家の人々にまつわる文化活動を、歴史資料と美術工芸品を通じて紹介する展覧会となっている。