ワールド・クラスルーム：現代アートの国語・算数・理科・社会

　森美術館で、開館20周年記念展 「ワールド・クラスルーム：現代アートの国語・算数・理科・社会」が開催される。

　展示タイトルに違うことなく「国語」「社会」「哲学」「算数」「理科」「音楽」 「体育」 などのセクションで構成される本展は、学校で習う科目を現代アートの入口と位置づけるとともに、現代アートを「美術・図画工作」という科目から解放して「世界」 について学ぶあらゆる科目に通底した領域としてとらえる試み。

　参加アーティストは、アイ・ウェイウェイ、ヨーゼフ・ボイス、李禹煥、ミヤギフトシ、宮島達男、宮永愛子、奈良美智、杉本博司、田島美加、梅津庸一ら総勢50組以上。展示作品はどれも複数の科目や領域に通じており、固定観念をクリエイティブに越えていこうとするアーティストの姿勢が感じられるだろう。

　本展はまた、企画展では初めて出展作品の半数以上を同館のコレクションが占めているという。節目にふさわしい、同館の20年間の歩みを振り返るような 「世界の教室」を訪れ、現代アートの今後やこの社会の未来に思いを馳せてみてはいかがだろうか。