旧朝香宮邸の瀟洒な建物と、四季折々の自然が楽しめる庭園が人気の東京都庭園美術館(東京都・白金台)で、この春「アール・デコ・リヴァイヴァル!」と題して「建物公開 旧朝香宮邸物語」と「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」との2つの展覧会が同時開催される。
旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館本館・重要文化財)は、朝香宮両殿下のパリ滞在と、1925年に同地で開催されたアール・デコ博覧会への訪問がきっかけとなり、33年に竣工した。この細部までこだわりぬかれた建物を見学できる、年に一度の「建物公開展」では、平日に限り写真撮影が可能(常時撮影禁止エリア有)になるほか、文化学園服飾博物館所蔵の朝香宮邸ゆかりの衣裳やアール・デコ期のドレスなども出品。また、展覧会の開幕に合わせて記念書籍が刊行される。
また、同時開催となる「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」では、西洋古書・版画のコレクターとして知られるフランス文学者・明治大学教授の鹿島茂の絵本コレクションが公開。館林美術館との巡回展で、庭園美術館ではアール・デコ期に活躍した絵本作家のアンドレ・エレの作品が追加出品される。
なお、桜の開花時期の金・土は夜間開館も予定しており、夜桜も楽しむことができる。