Museum from Home:清里フォトアートミュージアム「2019年度ヤング・ポートフォリオ」

新型コロナウイルスの影響で、会期途中で閉幕した展覧会や臨時休館となってしまった展覧会などの展示風景を紹介する「Museum from Home」。第19回は、3月20日の開幕が延期となっている清里フォトアートミュージアム「2019年度ヤング・ポートフォリオ」をご紹介します。

清里フォトアートミュージアム「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展示風景より
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 「写真を通して世界の若者を支援する」ことを目的に、清里フォトアートミュージアムが1995年度から継続している活動が「ヤング・ポートフォリオ」だ。35歳までの優秀な若手写真家の作品を募集し、審査を通過した作品は購入後に収蔵される。

 第25回となる19年度のヤング・ポートフォリオは、川田喜久治、都築響一、そして館長である細江英公が選考委員を務め、国内外より152人が応募。選考を経て購入された全136点が「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展で展示される。

 19年度の購入決定者は85年から93年生まれの作家。物心ついた時からデジタルカメラや携帯で写真を撮ってきた世代であり、ビジュアルのセンスが充満していると選考委員は評した。

 淵上裕太「UENO PARK」シリーズは、カメラを介してキャラクターではない生身の人間と対話しながら、上野公園で制作されたシリーズ。また、複数のイメージを組み合わせた、デジタルならではのスケールの大きな物語を表現した高島空太の作品も展示される。

 また、多くの昆虫が世界で減少し、絶滅の危機にあることに着目した井上拓海のシリーズ「Life-e-motion」や、インクジェット・プリントに直接刺繍をほどこした桑迫伽奈の「arteria」シリーズなども紹介。アナログとデジタル両者の特徴を駆使しながら、記憶や想像上の「目に見えないもの」をどのように写真で表現するか、その可能性に挑む。

 さらに国外出身で、日本の美術大学で写真を学ぶリュウ・イカ、魏子涵(ギ・シカン)、許力静(キョ・リキセイ)らの購入作品も展示。その独特の色彩感覚や、直観的な視線も会場で目にすることができる。

清里フォトアートミュージアム
清里フォトアートミュージアム「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展示風景より
清里フォトアートミュージアム「2019年度ヤング・ポートフォリオ」展示風景より