光や空気の揺らぎをとらえた印象派の画家たちは、その表現をいかに室内に取り入れていったのだろうか。第3章「室内の外交と自然」では、バルコニーやテラス、温室といった半屋外的な空間と、そこから望む庭や海などの自然が交錯する表現を紹介する。また、室内装飾として飾られた花々を描いた静物画もあわせて展示されている。


18世紀後半には、ジャポニズムの影響を受けた室内装飾も好まれた。例えば、エドゥアール・ドゥバ=ポンサンが描いた夫人の肖像画では、印象的なピンク色の背景に鶴や竹といった植物が描かれており、ジャポニズムの影響がうかがえる。
ほかにも、エミール・ガレのガラスの花挿や、アンリ・ランベールが絵付けを手がけた平皿には、歌川広重や歌川国芳、森春渓といった浮世絵師の図版が参照されている。様々なインテリアが並ぶこの空間からは、当時の生活の雰囲気を想起することができる。






















