本展では、従来ならチケットがなければ立ち入れなかったエリアを「NEW ROAD 美術館に『道』がひらく」というコンセプトのもと一部解放し、館の中央を横切る「道」をつくった。ここではスティーブン・ESPO・パワーズによる作品が展開されている。
ESPOは1968年、米・フィラデルフィア生まれ。グラフィティを皮切りに活動を始め、サインペインティングや壁画制作を経て、現在はファインアートとストリートカルチャーを橋渡しする多彩なプロジェクトを展開するほか、 ニューヨーク・ブルックリンにある自身のギャラリースペース「ESPO'S ART WORLD」(現「PEACE Manufacturing」)と東京・神宮前にある「ESPOKYO」 を運営している。

同館を象徴するガラス張りの壁面に沿った廊下には、ESPOによる「WITHOUT WORRIES THIS WOULD BE PARADAISE(心配事がなければこの世は楽園なのに)」と描かれた壁画作品が登場した。

またESPOは、この「道」に沿った壁面に様々なグラフィティも展開した。とくに印象的なのは、自分のスマートフォンに入っている10万を超える写真のなかから、大切な友人や家族が映っているポートレイトをベースにしたグラフィティの数々。「SIDE COREと一緒にいる瞬間を大切にしながら作品を描いた。そのとき、その瞬間の自分の心情が作品に表れたと思う」とESPOは語る。




















