第1章は「ファン・ゴッホ家のコレクションからファン・ゴッホ美術館へ」。早速本章では、本展において重要なファン・ゴッホ家の3人の家族、テオ、ヨー、フィンセント・ウィレムが、フィンセントと並列されるかたちで紹介される。1853年のフィンセントの誕生から、1973年の国立フィンセント・ファンゴッホ美術館の開館までの大まかな年表も掲示してあり、フィンセントと家族にとっての大事な出来事を本章で学ぶことができる。

続いて第2章「フィンセントとテオ、ファン・ゴッホ兄弟のコレクション」では、フィンセントとテオの2人が当時コレクションしていた作品が紹介される。彼らはともに十代半ばから画廊で働いていた。お互いに作品を購入し贈り合うこともしており、2人が生きた時代のほかの作家の作品傾向を見ることもできる。
本章で展覧されるのは、ジョン・ピーター・ラッセル、エミール・ベルナール、ポール・ゴーガン、エドゥアール・マネなど、美術史に名を連ねる芸術家たちの作品。フィンセントやテオの交友関係も垣間見える

またフィンセントといえば、浮世絵に影響を受けたことでも知られている。画家になる前から浮世絵に触れていたフィンセントは、ファン・ゴッホ家に500点を超える浮世絵のコレクションを残した。会場にはその浮世絵コレクションとともに、浮世絵に対する感動を伝えるテオへの手紙の一節なども紹介されている。




















