そして今回、本エリアのインフォメーションセンターにもなっている「HATCHi 金沢 by THE SHARE HOTELS」では、やまなみ工房で制作を行う19名のアーティストの作品が紹介される。やまなみ工房は、1986年に「やまなみ共同作業所」として滋賀県甲賀市に開所後、1990年には下請け中心の生産活動から創作活動を支援する施設へと方針を転換した。現在では90名以上が在籍し、ファッションブランドの立ち上げや映画制作、企業コラボなど、様々な活動を展開している。


初開催から試行錯誤を重ね、毎年アップデートされ続ける本芸術祭。今回は、全体を通して工芸の多様化を体感できる構成となっているが、本芸術祭のコキュレーターである高井康充は、この状況を、「工芸は多様化しないと残ることが難しい、という社会的状況の現れでもあるのかもしれない」と話す。北陸の土地を舞台に、様々な作品に触れ「工芸」をとらえ直しながら、社会との関係についても思考を巡らせる機会となるだろう。



















