「GO FOR KOGEI 2025」開幕レポート。「工芸的なるもの」を軸に「工芸」そのものを問い直す【2/7ページ】

岩瀬エリア

 富山駅から車で約15 分の距離にある岩瀬エリア。ここは北前船の寄港地として栄えた歴史があり、現在も廻船問屋の建物が立ち並び、往時の面影を色濃く残している。近年は日本酒の酒蔵「桝田酒造店」が中心となり、新しいまちづくりを行う勢いのあるエリアだ。ここでは11組のアーティストが作品を展開している。

 「桝田酒造店 満寿泉」の外壁には、肥前陶磁の陶芸家であり、小説や童話などを手掛ける著述家でもある葉山有樹の、大きなタイルの作品《双龍》が展示されている。

展示風景より、葉山有樹《双龍》(2023)

 中に入ると、花魁の高下駄から着想を得て制作された代表作《Heel-less Shoes》が米国歌手のレディー・ガガに愛用されたことでも知られている舘鼻則孝の作品が展覧される。昨年も参加した舘鼻の作品《ディセンディングペインティング"雲龍図"》は今年も見ることができ、新たに《Heel-less Shoes》の新作も紹介されている。

展示風景より、舘鼻則孝《ディセンディングペインティング"雲龍図"》(2024)
展示風景より、舘鼻則孝《ヒールレスシューズ》(2025)
展示風景より、舘鼻則孝×桝田酒造店《Masuizumi Bottle Art》(2025)

編集部