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「西條茜展 ダブル・タッチ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)開幕レポート

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で、第1回「MIMOCA EYE / ミモカアイ」大賞を受賞した美術家/陶芸家・西條茜の個展「ダブル・タッチ」が始まった。

文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

展示風景より、西條茜《The Melting laborers #4》(2025)

 注目作家の美術館初個展が、香川県丸亀市の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)で始まった。「『第1回MIMOCA EYE / ミモカアイ』大賞受賞記念 西條茜展 ダブル・タッチ」(〜3月30日)だ。

 「MIMOCA EYE / ミモカアイ」とは、2022年に同館が新たに設立した、未来を切り拓く若手作家の育成を目的とする公募展。MIMOCA設立に寄与した猪熊弦一郎が掲げた「若い作家を育てる」という理念を引き継ぐこの賞は35歳以下の作家を対象としており、これまで美術館での個展経験のない作家が選出。大賞受賞者には同館での個展開催の機会が与えられ、次世代のアーティストが才能を発揮する場を提供する。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

 その第1回に輝いたのが西條茜だ。西條は1989年生まれ。京都市立芸術大学で陶磁器を学び、近年は陶磁器の特徴である空洞や表面の質感を活かし、身体と物質の関わりを探る作品を発表してきた。また世界各地の窯元に滞在し、地元の伝説や歴史を取り入れた作品も制作するなど、幅広い視野と実験的なアプローチで注目を集めている。今年は国際芸術祭「あいち2025」への参加も決定しており、いまもっとも注目すべきアーティストのひとりと言える。

 受賞から2年の歳月を経て、待望の開幕を迎えた本展は、すべて新作で構成された。

編集部

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