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西條茜

サイジョウアカネ

 西條は1989年兵庫県生まれ。京都市立芸術大学で陶磁器を専攻し、在学中にロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートへの交換留学を経て、2014年に同大学院を修了した。現在は京都市を拠点としつつ、世界各地にある窯元に滞在・活動している。2022年11月に「第1回MIMOCA EYE」で大賞を受賞。

 西條は、多彩な技法を駆使して表現される表面のリアリティに対して、内部は空洞であるという陶造形の構造プロセスに虚構性を見出し、訪れた地に伝わる文化や史実と私的な体験や記憶を重ね合わせた立体造形とインスタレーションで虚実曖昧な物語をつくり出す。また、有機的なフォルムはしばしば、西條自身の身体からトレースされることもあり、装身具や医療器具あるいは体内の器官や臓器を思わせる造形特徴からも、つねに作家は身体をめぐるテーマを表現の核としている。